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執筆者の写真橙延実央

2024.4-7

このブログを読んでいただき、ありがとうございます。


今回の記事は私、橙延実央が担当します。


書き溜めている記事の中で、このタイミングであげる記事はどれだろうと考えたときに、どれもふさわしいものがなかったため、新しく書き直してみています。


花色もめんがもめんがじょじょに新しくなっていくさまを、私はここ数ヶ月でずっと感じてきました。新しくなっていく中、どこかむず痒さを感じながらも、一人一人の実力が伸びていく様子にずっとあがいています。

そんな新しい風である小山さんが7月に加入し、前回のブログを描いてくれました。

小山さんとはまだ会ったことがないけれど、多分趣味が似ているような気がします。その趣味が全開で、小山さん色全開なブログになっておりますので、ぜひ読んでみてください。



さて、私は「役者としてどのような役者になりたいか」という問いにめっぽう弱い。


役者を目指しているということは、そういう目標を持たなくてはならないのだと、ずっと感じてきてはいたものの、決めたことはありませんでした。私が憧れてきた役者は全員男性俳優だったし、私は女優だし、それに、それは私もこうなりたいという憧れではなかったのです。


前回の私のブログで、「演技が楽しくない」というこということをつらつらと書きましたね。


多分それは、成長の兆しだったのかもしれません。自分のやることなすこと全てに納得がいかないのも、全てを自分のせいにしてきたことも、きっと全て。自分で「試す」ということを継続し始めることができたのは、今やっている戯曲のおかげです。


それまでは今の自分にできることをずっとやっているだけだった、向上心のかけらもない役者でした。それは、未知の世界に踏み出すのがずっと怖くて、というよりも実は、無い道を歩こうと思っていなかったから。周りの皆の歩いている道を見て、その隣に見える道を歩くだけ。その子の隣を歩くわけでもなく、ただ、自分の道をゆくわけでもなく。中途半端な演技、板の上で決定的になれない演技。


それを薄々わかっていながらも、何も抗わないままに、苦しい、苦しい、とつらつらと書き留めていた。どれだけダサいことか。偉そうに、このユニットはお前が引っ張っていかなければいけないと、以前かけられた言葉をいいようにとって、独りよがりの演技だけはしないと決めていたのに、本質的には自分のことしか考えられていない演技ばかり。


今の戯曲で、私は主役を務めています。


それがきっかけなのかもしれない。「主演」はやること考えることが違うってずっと聞いてきてたけど本当に世界が違う。今回の戯曲の主役は、今まで私がやってこなかったような立ち回りの役で、それでいて主役で、本当に今までの脳みその使い方ではやっていけないような役です。


だから、試すしかない。


新しい道、無い道、見えない道を自分の力で歩いては考えて引き返して、分かれ道の根本でいろんな道を眺めて、また道を選んでいく。それをすることでしか、今の私は成長というものには近づけないのです。


最近ずっといろんな人と演技の話をして、たくさんのアニメ作品を見て、時間が過ぎていく。声優さんの演技が、私には一番身近です。小さい頃からずっとアニメを見てきた私が演技の研究をするといえば、問答無用、アニメでした。


本は読まない、本を読む資格なんてないレベルにいるから。読むことより、研究と実験。仮説を立てなければ研究などできないように、分析して実験しなければ、演技なんてできない。


「一番の近道は遠回りだった」というセリフがまだ私が読めていないジョジョ7部で出てくるらしいが、そもそも私に近道なんてないし、近道なんて見つけられない。近道を見つけて、近道をしている人たちの方が舞台にたくさん出ているかもしれないけど、その人たちの方がすごいのだろうけど。すごい人なんて、上手い人なんて、そこら中に転がっているのだと、ついこの間の稽古で思い知らされた。その中でも群を抜いてすごく、上手くなって、オンリーワンにならなければいけないのだ。


私は、自分の演技を常に疑い続けてきました。


私のこの演技で、お客さんは面白いと感じるだろうか、と。その中での「役者としてどのような役者になりたいか」という問いをもらった時、続いて言われたことがある。


「お前の演技には自分がない」と。


その問いと、その言葉を聞いて、私は目指す役者像を少し明確にできました。ナンバーワンになりたいか、オンリーワンになりたいか。ナンバーワンになるためには、オンリーワンにならなくちゃいけないのだと私は思います。私はどっちにもなりたい。



だから、花色もめんのみんなよりずっと先にいっちゃうかもしれないけど、頑張ってね。


最後に、私の今の課題は、戦法の考慮不足、武器の扱い方、磨き方、いろいろなものがある中、決定的な力を持っていないこと。舐められていること。人を腹の底から信頼していないこと。リーダーシップ論なんて習ってたのに笑っちゃう。


第100回花色企画会議も今週に近づいているけれど、今日はそれにも関わるお話をさせていただきました。また木曜日、7月25日に発表されますので、是非花色企画会議、ご覧ください。


またね。


 

担当者:橙延実央


2003年生まれ、宮城県出身。

2011年、東日本大地震被災直後に劇団四季「ユタと不思議な仲間たち」を観劇し感銘を受け、演劇に興味を持つ。高校時代に演劇を始め、2019年宮城県高校演劇コンクール東部地区にて大会最優秀賞、

中央大会にて優秀賞三席、個人演技賞を受賞。また、「0から始める演劇プロジェクト」を立ち上げ、演劇経験者や未経験者を集めて作品制作を行う。現在は、関西を中心に役者として活動中。

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