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花色記録班 ー壁ー

  • 執筆者の写真: 和泉せんり
    和泉せんり
  • 2023年8月8日
  • 読了時間: 5分

こんにちは。和泉せんりです。

夏真っ盛りで、もうすぐお盆ですね。

先月ありがたいことに誕生日を迎えさせて頂き、なんだかんだ24年くらい生きております。まだまだ未熟な身ではございますが、24年も経つと周りの環境も変わりますし、人も歳をとってゆきます。近年ではお盆にしか会えない人もいますから、一日だけでも休みを取って、おじいちゃんやおばあちゃんに会いたいものです。

「我々は先祖からバトンを受けたトップランナーだ」

と、とある方が仰っていました。

自分を産んだ両親がいて、その両親にもさらに両親がいて、その両親にも... その何百何千という人々が紡いできたバトンを受けたトップランナーが、今の私なのだと。

家族ですから、近くにいて思うこともあります。でも、それがいいことでも悪いことでも、自分と似ている部分だと私は少し安心したりしますね。

ちなみに私のおじいちゃんとおばあちゃんはめっちゃ美男美女です。もちろん贔屓目に見ているかもしれませんが。私もその遺伝子を継げてることを祈りつつ、今日「太った」と言われたのでまずは痩せるところからはじめます。筋トレのせいで文字を打つ手がぷるぷるです。



前回のブログは山本さんでした。

山本さんのブログはもうなんかこうコラム化した方がいいんじゃないかとすら思えてきましたが、前回も皆様へ、そして私たちへのメッセージを連ねていただきました。



役者として生きる山本さんからの、「役者という仕事」についての記述でした。もうお読みになりましたでしょうか。

花色もめんというユニットの方向性の核心に触れるようなお話だったと思っておりますので、皆様もよろしければぜひご一読ください。


山本さん曰く、「役者の仕事は絵に色を塗ること」だそうです。

例え話というのは、難しいことを言い換えることで分かりやすく簡単に説明するために用いるもので、こうして一言で例えてしまうとなんだか単純な気がしてしまうのが不思議です。稽古ではあんなに四苦八苦させられているというのに…(笑)私は山本さんのブログを読みながら「それが難しいんだよ!!!!!!!」と心の叫びをあげておりました。


ちょっと自分の話をします。

私はちょうど一年前くらいまでグループアイドルの一員でした。

今時アイドルは沢山いて、規模も人気も様々です。誰でも名前を知っているようなグループではなかったけれど、私は自分が頂いた役割について、真っ直ぐに真剣に取り組んでいました。ありがたいことに、いわゆる「センター」というポジションを現役時代はずっと頂いており、それが私には誇りであり、心地よい重さも感じていました。稽古を休んだことはほとんど無かったし、収録や撮影、本番に合わせて生活スケジュールを組み、レコーディングでは真っ先に歌って基準の音になりました。そしてステージに立った時は、どの場面を切り取られてもいいように、そしてお客さんの目線を同じステージに立っているどのメンバーより集められるようにパフォーマンスしていました。

それは今思えば、グループのメンバーとしての役割を全うできていなかったのかもしれません。人数の多いグループアイドルが魅せるべきものは個々が光るパフォーマンスではなく、団体としての美しさを見せるものだったのかもしれません。

それでも当時の私は「なんであいつがセンターなんだ」と言われるのが悔しくて悔しくて仕方なくて、見てくれた方全員に、私がセンターであることに納得してもらわないとダメだと思っていました。

それに、私の中でアイドルは強い存在でした。ネガティブな発言は一切せず、人前に出る時はその場に全力をぶつけることが私の義務だと思っておりました。idol(アイドル)という言葉には「偶像」という意味がありますが、私はまさに自分が思うそれになろうと必死でいました。その時の私の様子はと言えば、よく言えば愚直で、悪く言えば執着的だったと思います。


さて、山本さんのブログの話に戻ります。

演出家に指示された場所に指示された色を置くのが役者の仕事だと山本さんは言います。自分の色で勝負する必要はあるが、それをどう使うかを決めるのは当人でなく、役者の仕事はあくまでスピーカーであると。

「指示を受ける」「聞き入れる」「実行する」

この工程が私にとってはめちゃくちゃ難しいのです。

少し補足があるかもしれません。この3つの工程の頭には全て「素直に」という言葉が入ります。

そして「素直に」が、私にはできません。本当にできません。情けなくなるほどにできません。

ずっと自分がこれと信じたことをひたすらにやってきました。多分私の性格か、自分で自分を追い詰めていたのかで、信じたことを信じられなくなるのが怖くて、それ以外に見向きもせずに頑張ることが最善だと思い込み、次第に他の言葉を受け入れるための余裕とも呼べるスペースが無くなっていって、結果気づいた時には素直でいるのが難しくなってしまっていました。学生の時たまに見かけた「なんでこの人たちこんなに余裕ないんだろう」というやつに、私はなってしまっているのだろうと思います。


じゃあ、だから出来ない、で終わる気は毛頭ございません。何が難しいのか、何ができないのかが分かっていることは幸せなことです。自分の弱い所を見せるの超苦手で、それをしないために強がっていた事も沢山ありますが、全部受け止めて飲み込んで、乗り越えていくしかないんです。このブログを単なる言い訳の場にしたくはありません。むしろ決意表明の場とさせていただきます。


舞台に立つためには知識とか技術とか経験とか、そういったものももちろん必要です。それを磨くのは大前提なのですが、どうやら私が日々の生活の中で、そして稽古の中で培うべきものは、私が最初思っていた以上に深いものだったようです。

稽古ではダメ出しを頂いてばかりですが、この大きな課題を乗り越えた先にはどんなことができるのか、どんな新しいことが感じられるのか、ワクワクしながら日々もがいています。


ちなみに素直になるには、まずは自分を好きになるところから、らしいです。

自分を偉いと褒めるためにも、今日も筋トレしてきます。


 

担当者:和泉せんり



大阪府出身 1999年7月6日生まれ 24歳

アイドルシンガー

幼い頃よりヒップホップを学び、高校時にはミュージカル、演劇、朗読、ラジオドラマなど、幅広い出演経験あり。

また、ラジオドラマ脚本や編集、演劇に使用する美術などを担当することもある。

京都を拠点に活動するアイドルグループのセンターを、グループ結成以来1年半務める。

現在は都市部でのソロ活動や、企画MCもこなす。

 
 
 

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