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執筆者の写真都夏晃太

「夕立と屋上の話」

みなさん初めまして。

9月から花色もめんに所属することになりました、都夏晃太です。

稽古にYouTubeにラジオと新しいことに続々とチャレンジする日々ですが、今回はブログを担当させて頂くことになりました!

拙い文章ですがぜひ最後までお読みいただけたらと思います。





前回は天希明日香が担当していましたが、普段は割とテンションも高く明るい彼女の真面目な側面、真剣な思いに触れられてすごく新鮮でした。



自分が大切にしたいことをきちんと大切にする。

当たり前に見えて実は意外と難しいことだと思うので、見失わずに生きていきたいなと考えさせられました。


さて、いざブログを書いてくれと言われても、書こうとすると案外何も浮かばないものですね。

改めて考えてみると、日々生きていく中で考えたことや感じたことは夕立みたいなものです。

その時はわーっと頭の中をかき乱していくのに、少し時間が経つと割とどうでもよくなって、ケロッとして違うことを考えているんですよね。

夕立が降り出したら大慌てで傘を買ったり雨宿りしたりするのに、雨が上がってしばらくすれば雨が降っていたことも忘れて、買った傘はどこかに置き忘れるのです。

そんな夕立のような思考の断片を形にするのが「書く」という作業であったり発信するという作業であるわけで、天気予報なんてろくに気にもせずに生きている僕にはなかなか難しいわけですね。


とはいえ、僕も曲がりなりにも表現者としての第一歩を踏み出したわけですから、自分の考えたことや感じたことをもっと大切にして、形にしていかなければならない。

その練習だと思ってこのブログを書いています。


ではまずその記念すべき第一回として何を書くかということですが、まずは皆さんに僕のことを知っていただいた方が良いと思います。

そこで、僕の好きな場所の話をしようと思います。しばしお付き合いください。

学園ドラマや青春がテーマの作品において重要な場面によく出てくるのが、屋上という舞台設定です。屋上で友達同士で熱く語り合ったり、屋上で授業をサボっていたらヒロインが呼びに来て「ここにいると思った」とか言って話しかけてきたり。

でも思い返して欲しいんです。

皆さんの学生生活で屋上ってそんなに簡単にアクセスできましたか?

多くの人の答えはNoだと思います。

そうなんですよ。

いろんな理由はあると思いますが、大体の学校では屋上は特別な理由がないと出られないし鍵がかかっているんです。

いろんな場面で美化されて屋上への憧れは募っていくのに、いざいこうとしたらいけない。屋上って実はすごく意地悪な場所なんですよ。

まあもっとも、その意地悪さゆえに屋上が取り上げられているのではという気もしてしまうのですが。


さて、そんな屋上の存在に悶々としながら中高生活を送った僕は、大学で運命的な出会いをします。

大学の下宿先に屋上があったのです。

しかも、屋上に出る階段の屋根の上。つまり屋上の屋上です。おまけに鍵がかかっていなくて、24時間365日いつでも出られるんです。

それからは来る日も来る日も、授業なんかそっちのけでその場所に入り浸り続けてきました。

ありとあらゆる時間にそこへ行き、ありとあらゆる空を眺めました。

屋上の屋上ということで周りは自分より高い建物もなく、屋上に寝転べば視界は空だけ。

誰にも邪魔されずに地球と一つになって、空に溶けていけるのです。

空を見ているうちに空に吸い込まれて、気づいたら自分が空になっている。その時間こそが、至福なのです。

僕はそこで空になりながら、いろんなことを考え、悩み、いろんな夢を見ました。

そして今では、その場所とそこで感じたことが、今の僕のルーツの一つであると感じるようになりました。

僕の自我と思考は、屋上の産物な気がしています。




さて、長々と書いてきましたが、最後にこれだけ。

もし屋上に手軽にアクセスできる環境にある方はすごく恵まれていると思うので、定期的に屋上に行って空を感じてみてください。

一人であれこれ考えるのにも、何にも考えずにぼーっとしているのにも、屋上はもってこいなのです。

そんな最高な場所をぜひ皆さんも感じてみてください。

あ、そうそう、言い忘れていました。

屋上は屋根がないことが多いので、夕立に襲われないようにだけ気をつけてくださいね。


次回の更新をお楽しみに!




 

担当者:都夏晃太




東京都出身。2002年5月31日生まれ。

京都大学在学中、専攻は臨床心理学。

小さい頃から映画やテレビドラマが好きで、大学入学後に地元下北沢で見た舞台演劇の演出の豊かさやエネルギーに魅了され、役者を志す。

趣味はサッカー観戦、読書、音楽を聴くこと。

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