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執筆者の写真山本善之

2週目 演劇について

ここ数日、急に寒い日が増えておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか?体調等崩されていませんか?

僕も突然の寒暖差に体力を持っていかれないように日々必死に生きております。

前回の実央は30歳までにやりたい事という題材で書いてましたが、30歳になってしまった自分は、この10年何をして来たのかと考えてしまいたしたね。実央のブログはこちらから



いや〜若いっていいですね。しかし僕は密かに30代は楽しみにしていた年齢だったりもします。


さて、今回は今現在私共が稽古に使っている「フェードル」と言う戯曲の話を書かせていただこうと思っております。この「フェードル」という戯曲はフランスの巨匠ジャン•ラシーヌが1670年代に書いた傑作です。日本語訳は僕の大恩師であり、フランス語の日本語翻訳の第一人者であります故渡邊守章先生で、日本語の文体も非常に美しく完成度が非常に高い演劇です。

守章先生は日本の古典芸能にも造詣が深く、「フェードル」の中にも日本の狂言や歌舞伎、浄瑠璃の様な古典的な言い回しの要素がふんだんに盛り込まれており、その完成度の高さが花色メンバーを絶賛苦しめている次第であります。


僕は演劇において、語りと言うものは非常に重要視していて、この戯曲はその練習にもってこいなのです。

照明や映像が発達してからの現代戯曲におきまして、この語りという部分は非常に過小評価されてしまい、そのスキルをもった役者の枯渇は現代の演劇人の能力低下の一要因になっていると僕は考えています。

彼等彼女等にはちゃんと台詞の語れる役者になって貰いたいです。


スペースでも少し情報を出しましたが、我々「花色もめん」は来年秋くらいに舞台を企画しています。まだどうなるかはわかりませんが、彼等彼女等の育成ものんびりはしていられません。焦る必要はありませんが、1歩1歩少しつづ。丁寧にしっかりと階段を登っていければいいかと思います。

ではでは、長々と失礼いたしました。


             山本善之



 

担当者:山本善之



奈良県出身。1992年10月15日生まれ。

大蔵流能楽師狂言方 戯曲家 演出家 役者

6歳の頃四世茂山忠三郎倖一に師事、現在は五世茂山忠三郎良暢に師事。

二十歳で「千載」を披く。

舞台を中心に能狂言問わず様々な公演にて活動中。

主な出演作品は、狂言風オペラ「フィガロの結婚」(ケルビーノ/蘭丸役)演 藤田六朗兵衛、「繻子の靴」(国王役 他)演 渡邊守章 等

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