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6回目 自分自身と向き合う

  • 執筆者の写真: 山本善之
    山本善之
  • 2023年10月31日
  • 読了時間: 3分

最近めっきり寒くなり、朝夕の気温が僕的にはかなり過ごしやすい気温で気持ちがいいのですが、皆さん如何お過ごしでしょうか?体調等崩しておられませんか?


前回の実央もそうですが、メンバーのブログは日々みんな色んなことに悩み、色んなことを考えてブログに向き合っているのだなと思い、なんだかそういうのっていいなと思っている今日此の頃です。みんな若いですから、沢山悩んで葛藤して、自分の道をしっかり歩んでいって欲しいものです。前回のブログはこちらから!!



さて、今回は僕の思う自分自身との向き合い方について書いていこうと思います。


自分自身と向き合うと題しましたが、何が書きたいかというと演技をやる時の心持ちのことです。

芝居の経験がない御方には「ナンノコッチャ?」と思われるかもしれませんが、演技というものは自分の感情と向き合わなくてはなりません。

よく「役が憑依する」みたいなことを言う人がいますが、僕は結構その言葉に違和感を感じます。役者は演技をするうえで、その役と向き合いその役のことを考え、その役になろうと試行錯誤しますが、僕の考えではそれは結局の所、自分自身の記憶や感情を使う以外の方法はないと思うのです。いくらその役になろうと考えてもどうしても限界があり、それはその役のことをどれだけ考えてもそれだけでは足りない部分が出てきます。

「役が降りてくる」だとか「役が憑依する」なんてことがあれば、僕も便利でいいなとは思いますが、そんなことは僕の経験上起きたことはないし、起きている人をみたこともありません。人生そんなに甘くはないですよね。


結局役者も人間で、人間である以上は自分以外のものになれることはありません。

役について考え、試行錯誤し、自分自身の感情や記憶を使って表現するしかないのです。

勘違いしてほしくないのは、この時に自分の感想で演技はしてはいけないのですが。

このことについては長くなるのでまた機会に。


さて、ならどうやって自分自身と向き合うかですが、僕は一言でいうと「整理」と「準備」だと思います。自分の感情や記憶を「整理」して、使えるもの使えないものにちゃんとわけておくこと。その目星をつけておくことが「整理」。そしてその「整理」したものをどうやれば使えるか、どうすればもっと客席に伝わるようになるか、そのためには何を日々しておくかの「準備」です。それには色んな方法があり、それを「花色もめん」のメンバーには僕の分かる範囲で教えているつもりです。やっと何人かはそれが身体に落とし込まれて来たかとおもっています。

日々の「整理」と「準備」を怠らず。まぁ、これに関しては恐らく役者だけに限ったはなしでなくすべての職業に言い換えることができる気もしますが。

早く成長したメンバーの姿を皆さんにお見せ出来る事を楽しみにしております。


それでは。


担当者:山本善之



奈良県出身。1992年10月15日生まれ。

大蔵流能楽師狂言方 戯曲家 演出家 役者

6歳の頃四世茂山忠三郎倖一に師事、現在は五世茂山忠三郎良暢に師事。

二十歳で「千載」を披く。

舞台を中心に能狂言問わず様々な公演にて活動中。

主な出演作品は、

狂言風オペラ「フィガロの結婚」(ケルビーノ/蘭丸役)演 藤田六朗兵衛、

「繻子の靴」(国王役 他)演 渡邊守章 等

 
 
 

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